大阪マラソンで考える“SDGsとチャリティ”持続可能なより良い社会の実現に向けて キララ九条商店街編

大阪マラソンで考える
“SDGsとチャリティ”
持続可能なより良い社会の
実現に向けて
キララ九条商店街編

2023年の大阪マラソンでは、関西大学社会学部・劉雪雁ゼミの学生が、
「大阪マラソンで考える“SDGsとチャリティ”」をテーマにさまざまな人たちを取材する取り組みを実施。
持続可能なより良い社会の実現に向けて何ができるのかを考えます。

全4回シリーズの第2回目は、西区商店会連盟会長 兼 九条新道二丁目西商店街振興組合理事長 野田 政美(のだまさみ)さんにSDGs11「住み続けられるまちづくりを」 SDGs12「つくる責任 つかう責任」などをテーマにお話をうかがいました。

商店街ならではの人とのふれあい

「キララ九条商店街」という名前はどのように付けられたのでしょうか?

もともと九条新道駅前商店街という通りに1丁目から4丁目まで4つの商店街がありましたが、30年ほど前に合併しました。その際に名前を新しくしようと、公募した中から商店街の人で話し合って「キララ九条商店街」に決めました。未来に向けた新しい名前で、商店街を再出発させようという思いが込められています。

キララ九条商店街ならではの魅力を教えてください。

キララ九条商店街ならではの魅力は、何より地域に根ざした商店街で、人々の繋がりが強く、温かさがあることです。買い物に来たお客さんとは必ず会話をしています。商店街のお客さんには一人暮らしのお年寄りの方が多いので、「元気にしているか?」「体の調子は大丈夫か?」とお話をすると、とても喜んでくださいます。商店街のお店同士の仲が良いことも特徴です。小さな商店街が、ショッピングモールなど大きな施設に立ち向かうことは難しい。だからこそ、地域の方やリピーターの方とのコミュニケーションを大事にして、「またここで買おう」と思ってもらえるような、そうした商店街ならではの人との繋がりや温かさを大切にしています。

少子高齢化や商店街のシャッター通り化が社会問題となっていますが、現在キララ九条商店街が抱えている課題や、その解決のために取り組んでいることはありますか?

コンビニやスーパーが増えてきたことで、若い人になかなか来てもらえないことが課題と感じています。シャッター通り化しないよう空き店舗対策として、不動産屋と話し合って店を安くて借りられるようにし、若い人でもお店を出店しやすくなるよう工夫しています。実際に、何軒か若い人が経営する新しいお店がオープンしています。
他にも、月に一回は商店街の運営について話し合う会議を行い、若者に来てもらえるような商店街作りに取り組んでいます。話し合いの場は、元気な商店街を作るために必要なことだと思います。
また、商店街にはお年を召した方や足の悪い方も多いため、そういった方が転んだりしないよう、商店街内に椅子を設置し、休憩したり荷物を置けるようにしています。今後は、空き店舗を利用して、自由に休憩したり食事ができるスペースも作りたいと考えています。

商店街で企画されているイベントや取り組みはありますか?

七夕に短冊を展示したり、ハロウィンにお菓子を配るなど季節を感じられるイベント開催しています。2022年7月に開催した九条フェスタでは、飲食やゲームができる出店が多数並び、大盛況でした。こういったイベントに商店街のノウハウを活かすことで、地域に協力したいと考えています。
また地域の小学校と連携して、商店街のシャッターに子どもさんの作品を展示することで、若いお母さんや祖父母といった方々に商店街に来ていただく取り組みも行っています。
今後は空き店舗を利用して「子ども食堂」などを開けたらいいな、と考えています。

環境問題やフードロス対策として取り組んでいることはありますか?

余ったものを知り合いや近所の常連さんに配ることでできるだけ食品のロスを減らしています。また不要になった空き缶を集めて地域の子供会などに寄付しています。

大阪マラソンに合わせて、何かイベントなどを開催する予定ですか?

商店街の近くがマラソンコースとなっているので、それに合わせて応援や売り出しをする予定です。ぜひお越しください。

大阪マラソンに出場される皆さんへの応援メッセージをお願いします。

大阪マラソンに参加されるランナーの方、しっかりと応援しますから、頑張って完走してください。

<取材担当学生:西原花帆・山本歩未>

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